150年の歴史に寄り添って。

おひさしぶりです!!
飯田林業・ブログ担当のケイスケです。
とにかく暑いこの夏、
みなさん、体調などくずされていませんか?

さて、6月某日、チーム飯田林業は
清瀬市にお邪魔しました。
この日、私たちを待っていたのは、
樹齢150年を数える、高さ30メートル、重さ20トンのケヤキ。
周囲に高い建物はなく、
堂々たる姿で民家や畑を見下ろす光景は、
歴史を感じさせる見事なものです。

堂々とそびえる樹齢150年のケヤキ。


伐採に先立って安全を祈願。
ヨキを根元に3度打ち、
周囲に御神酒、塩、米をまいて清め、
ケヤキに向かって一礼します。
万が一何かが起こっても
「皮一枚で命を守れますように」
という意味が込められていると言われています。
そして、さっそく
4代目空師・飯田清隆が
木に登ってスタンバイ。
作業スタートです!

全員でケヤキに向かって一礼し、安全を祈願。

クレーンで吊り上げることができるギリギリの重量を計算し、
効率よく、できるかぎり太めの枝を切って地上へ運びます。
どの枝を、どの順番で、どんなふうに切るのか、
最初に工程を明確にイメージして、リズムよく作業を進めます。
まさに、大小あらゆる木々と向き合ってきた
空師の豊富な経験だけがなせるワザです。

ときに繊細に、ときにダイナミックに枝を切っていきます。

木の上、クレーン、地上、
各ポジションにいるメンバーとの息もピッタリ。
あれよあれよと枝が減っていき、
どっしりと根を張ったケヤキの
幹があらわになっていきます。

木の上、クレーン、地上の各メンバーの連携はお見事!
バツグンのチームワークを見せる、チーム飯田林業のメンバーです!

数時間経つころには、すっかり枝がなくなりました。
そして、いよいよクライマックスです。
前から、後ろから、
慎重にチェンソーで根元に「V字」の
切れ目を入れ、倒す準備を進めます。

ケヤキが倒れる方向にあわせて根元にV字の切れ目を入れます。


準備完了──。
「いけーっ!」
空師のよく通るかけ声とともに、
ケヤキのてっぺんにくくりつけたロープを引っ張る
チーム飯田林業のメンバーたち。
ぐらりと動いたかと思うと、
一瞬の静寂ののち、轟音、舞い上がる土煙。
ケヤキは地上に横たわっていました。

地面が揺れるほどの衝撃で倒れ込むケヤキ。
徹底して安全に配慮し、トラックに積載。
ケヤキのスケール感がよくわかります!

150年もの間、雨の日も風の日も嵐の日も、
世代を超えてこの地域、人々を見守ってきたケヤキ。
伐採されたのち、周囲の風景は一変しました。
その存在感の大きさは、
ずっと私たちの記憶に刻まれると思います。